ドライ・コンテナ

ドライ・コンテナ (dry container) は、身近な生活物資から工業製品・産業物資まで、

大多数の一般貨物に幅広く利用され、日本国内では有蓋コンテナとも呼ばれる。

ただしドライ・コンテナ輸送ができない例外品としては、

液体・粉体・気体類などの状態で、それらの貨物を輸送する時の情況や事情で、

事前に小型容器(ガスボンベ・ドラム缶・小型タンク類)などに小口分割して準備することの

できない貨物の他、専用の管理設備・機器が必要な要温度管理品、大物品、生物などが

あげられる。

ドライ・コンテナの形状は箱型トラックの荷台部分のような細長い箱型で、

コンテナの基本タイプとして世界で流通しているコンテナの中では圧倒的多数を占める。

大きさのサイズとしては多岐に渡るが、

当然ながら流通するその国々の事情に見合ったサイズが主流となる。

日本国内では主要先進国に比べ道路事情や各種規制により運用制限が多々あるために、

長さ20ft、40ftタイプがほとんどであるが、

稀に10ftおよび日韓・日中間の輸送用として近年では12ftタイプも流通している。

また、原則的に公道は走行できないが、神戸・名古屋などの特定地区の港では

超背高コンテナも存在している。

(詳しくはハイ・キューブ・コンテナを参照)

積み込み口は後部片妻一方開きタイプが基本であるが、

片側または両側面が全面折戸式に開くタイプや

片側または両側の一部分に開口戸があるタイプなど、

積荷や作業環境に応じた特殊なタイプも少数ながら存在する。

なお、基本的には床以外には内張りも簡易な通風孔も全くないために

外気温の影響を受けやすく、

外気との温度差により積荷に水滴などが付き変質したり、

特に夏場などは内部の温度がかなり高温になるなど、

輸送中の気温変化に対する充分な対策と配慮が必要となる。

また、通風孔がないことが構造区分コードにより明確に区分されている。